研修・会議

令和5年度「地域自殺対策推進センター自殺対策担当 初任者研修会」開催レポート

2023年6月 1日

いのち支える自殺対策推進センター(JSCP)は2023年(令和5年)5月10日(水)、全国の都道府県と政令指定都市に設置されている「地域自殺対策推進センター(以下、地域センター)」において、自殺対策を初めて担当する方(以下、初任者)および2年目以降の希望者を対象とした研修会を、オンライン形式で開催しました。今年度は40都道府県、13政令市から合計57名が参加しました。


研修会では、JSCP代表理事の清水康之による講演「自殺総合対策概論 『誰も自殺に追い込まれることのない社会』の実現を目指して」の後、全7グループに分かれてディスカッションを行いました。各グループにはJSCP地域連携推進部の職員が1名ずつファシリテーターとして参加し、「各地域で自殺対策に係る各種情報の収集・共有をどのように行っているか」、「関係部局や関係機関、他自治体等とどのように連携をしているか」等について、意見交換や情報共有等を行いました。
参加者からは、「他の自治体の課題やそれに向けての取り組みが参考になった」「現在悩んでいることに対して具体的なアドバイスをいただけた」など、研修の内容が今後の取り組みを進める上での参考になったといった声が多く聞かれました。

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研修会に臨むJSCP代表理事の清水康之(左)と、地域連携推進部長の小牧奈津子(右)

初任者研修会は毎年1回開催しており、令和5年度で3回目となります。JSCPでは、各参加者が、それぞれの自治体における自殺対策の推進や、管内市町村に対する地域支援の職務に従事する上で必要となる知識等を、効率的に身に付けてもらえるよう、様々な工夫を行っています。
具体的には、地域センターの役割や市町村との連携のあり方、自殺対策に資する各種制度の情報、統計の見方、子ども・若者支援や自死遺族等支援など、初任者にまずは知っていただきたい情報について資料や動画を作成し、これを事前に提供することで、参加者が共通の理解や認識をもって研修に臨めるようにしています。
また、グループディスカッションの時間を長く設定し、地域センター担当者とJSCP担当職員、さらには地域センター担当者同士が顔の見える関係となることで、今後事業を進める上で何か困ったことがあった時にも気軽に相談できる関係づくりに努めています。


JSCPでは、今後も地域センターを対象とした各種研修会の開催等を通じて、地域における自殺対策の推進を支援していきます。