研修・会議

【開催レポート】令和6年度 自殺未遂者ケア研修「第2回一般救急版」を開催

2025年1月 6日

JSCPは2025年1月19日、「令和6年度 自殺未遂者ケア研修『第2回一般救急版』」を都内で開催しました(主催:JSCP、共催:日本臨床救急医学会・日本精神科救急学会)。研修には事前のe-learning形式を導入。受講者は事前に講義を受けたうえ、当日に対面での多職種ワークショップに参加していただきました。

研修の対象は救急医療に従事する医師、看護師、ソーシャルワーカー、救急救命士、保健師ほか地域救急医療や地域精神保健福祉に関わる人で、約50人が参加。8グループに分かれて具体的な症例をテーマにディスカッションしました。

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河西千秋 氏
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三宅康史 氏
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大塚耕太郎 氏
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清水康之



phot-250119.jpg多職種のグループに分かれて座る参加者

自殺未遂者ケア研修「一般救急版」とは?

自殺未遂は、自殺に関する最も重要なリスク因子です。そのため、自殺未遂者が搬送される一般救急医療の現場で適切なケアを提供することが、その後の自殺を防ぐために非常に大切になります。
自殺未遂者ケア研修「一般救急版」は、初期対応からアセスメントまで、救急医療現場で役立つ自殺未遂者ケアのポイントを、日本臨床救急医学会が自殺対策の専門家とともに策定したガイドラインに沿って体系的に学んでいただき、モデル症例を用いた多職種ワークショップを通じてケアのあり方を実践的に習得することを目的としています。研修の講師と各グループのファシリテーターは、自殺未遂者ケアを実践している専門家・専門職が担当しています。
当日は3つの具体的な症例をテーマに、参加者は見立てと介入に関するワークショップに取り組みました。研修終了後のアンケートでは、

    • 講義は分かりやすく、ワークショップもとても参考になった。
    • 場の雰囲気も良く、緊張せずに学ぶことができた。
    • 講師・ファシリテーターの皆さんの自殺未遂者支援への熱い思い、普及への本気度を感じさせられた。

などのコメントをいただいています。
今後もより充実した内容の研修を行うべく、関係者で議論をつづけてまいります。

次回の自殺未遂者ケア研修「一般救急版」は、2025年上半期に対面形式により開催予定です。

■JSCPが主催する各種「自殺未遂者ケア研修」(一般救急版、精神科救急版、かかりつけ医版)の概要、今後の開催予定、過去の開催内容については、こちらのページをご参照ください。

■本研修のプログラムはこちら

【 事前eラーニング(講義動画視聴) 】

講義1

 「自殺未遂者支援・ケアに関する施策と医療の動向」

河西 千秋 
(札幌医科大学医学部神経精神医学講座・主任教授)

講義2

 「一般救急医療における自殺未遂者への対応 ~基本的な理解と多職種による支援・つなぎ~」

 三宅 康史  
(帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長・教授)

講義3

 「もう一つの精神科救急:自死遺族対応」

 大塚 耕太郎
(岩手医科大学医学部神経精神科学講座・教授)

講義4

 「エビデンスに基づく自殺未遂者医療:診療報酬項目”救急患者精神科継続支援料”」

河西 千秋  
(札幌医科大学医学部神経精神医学講座・主任教授)

【研修当日(午後)】小グループに分かれてのワークショップ

開 会

挨 拶

 清水 康之  
(いのち支える自殺対策推進センター)
 
三宅 康史  
(一般社団法人日本臨床救急医学会)            
 
河西 千秋  
(一般社団法人日本精神科救急学会)

講 義

「エビデンスに基づく自殺未遂者医療:診療報酬項目”救急患者精神科継続支援料”」(講義ダイジェスト)

 河西 千秋  
(札幌医科大学医学部神経精神医学講座・主任教授)

講 義

「自殺未遂者ケア・ガイドライン」

 大塚 耕太郎
(岩手医科大学医学部神経精神科学講座・教授)

 

質疑応答

ワークショップ

演習:「自殺未遂者に対するケース・マネジメント」

司会:大塚 耕太郎
(岩手医科大学医学部神経精神科学講座・教授)
三宅 康史
(帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長・教授)

 

質疑応答

閉会挨拶

清水 康之(JSCP代表理事)