研修・会議
【開催レポート】令和5年度 自殺未遂者ケア研修「第2回 一般救急版」
2023年12月25日
(左から)大塚 耕太郎氏、杉本 達哉氏、JSCP 清水 康之
JSCPは2023年12月10日(日)、令和5年度自殺未遂者ケア研修「第2回 一般救急版」をオンラインで開催しました。
本研修は、救急医療に従事する医師、看護師、ソーシャルワーカー、救急救命士、保健師ほか地域救急医療や地域精神保健福祉に関わる方を対象とし、約60名が参加しました。
自殺未遂者ケア研修「一般救急版」とは?
自殺未遂は、自殺に関する最も重要なリスク因子です。そのため、自殺未遂者が搬送される一般救急医療の現場で適切なケアを提供することが、その後の自殺を防ぐために非常に大切です。
自殺未遂者ケア研修「一般救急版」は、初期対応からアセスメントまで、救急医療現場で役立つ自殺未遂者ケアのポイントを、日本臨床救急医学会が自殺対策の専門家とともに策定したガイドラインに沿って体系的に学んでいただき、モデル症例を用いた多職種ワークショップを通じてケアのあり方を実践的に習得することを目的としています。研修の講師とファシリテーターは、自殺未遂者ケアを実践している専門家・専門職が担当しています。
日本臨床救急医学会・日本精神科救急学会が共催
本研修は、JSCPが主催し、日本臨床救急医学会と日本精神科救急学会が共催団体となっています。例年定員を上回るお申し込みをいただいていることから、令和4年度から開催回数を従来の年1回から2回に増やしました。
本研修のプログラム(10~17時、詳細はこちら)
<午前>講義
開会挨拶 | 清水 康之(JSCP代表理事) | |
講義1 | 「自殺未遂者支援・ケアに関する施策と医療の動向」 | 河西 千秋氏(札幌医科大学医学部神経精神医学講座・主任教授) |
講義2 | 「一般救急医療における自殺未遂者への対応~基本的な理解と多職種による支援・つなぎ~」 | 三宅 康史氏(帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長・教授) |
講義3 | 「もう一つの精神科救急:自死遺族対応」 | 遠藤 仁氏(一般財団法人岩手済生医会三田記念病院、精神科医、岩手医科大学医学部神経精神科学講座・非常勤講師) |
講義4 | 「自殺未遂者ケア・ガイドライン」 | 大塚 耕太郎氏(岩手医科大学医学部神経精神科学講座・教授) |
講義5 | 「エビデンスに基づく自殺未遂者医療:診療報酬項目“救急患者精神科継続支援料”」 | 河西 千秋氏(札幌医科大学医学部神経精神医学講座・主任教授) |
質疑応答 |
<午後>小グループに分かれてのワークショップ
ワークショップ | 演習:「自殺未遂者に対するケース・マネジメント」 | 司会:大塚 耕太郎氏(岩手医科大学医学部神経精神科学講座・教授) 杉本 達哉氏(静岡県立静岡がんセンター腫瘍精神科・医長) 三宅 康史氏(帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長・教授) |
閉会挨拶 | 清水 康之(JSCP代表理事) |
今後もより充実した内容の研修を行うべく、研修の企画運営に携わる方々と議論を続けてまいります。
次回の自殺未遂者ケア研修「一般救急版」は、2024年春頃に開催予定です。
■JSCPが主催する各種「自殺未遂者ケア研修」(一般救急版、精神科救急版、かかりつけ医版)の概要、今後の開催予定、過去の開催内容については、こちらのページをご参照ください。
関連新着トピック
- 2024年12月 3日
- 【開催レポート】令和6年度「第1回 生きることの包括的支援のための基礎研修」
- 2024年11月15日
- 【レポート公開】コロナ禍における自殺の動向に関する分析
- 2024年11月 5日
- 【#逃げ活 開催レポート】
学生団体YouthLINK
- 2024年10月31日
- 【開催レポート】令和6年度 地域自殺対策推進センターブロック会議