研修・会議
【開催レポート】令和5年度 大学における自殺対策推進のための研修
2024年5月 7日
JSCPは、2023年12月~2024年3月の期間に、「令和5年度 大学における自殺対策推進のための研修」を、オンデマンド配信にて開催しました。全国の大学教職員を中心に3,360名から申し込みがあり、動画の再生回数は3,639回と大変多くの方が受講しました。本研修は、JSCPが主催し、文部科学省、厚生労働省、公益社団法人全国大学保健管理協会、特定非営利活動法人全国大学メンタルヘルス学会が後援しました。
「大学における自殺対策推進のための研修」は、近年増加傾向にある大学生の自殺に関する予防対策が十分に行われていない実態を踏まえ、令和4年度に初めてJSCPが企画・開催し、今回が2回目の開催となりました。
■第1回研修の開催レポートはこちら
講演の概要
今回講師を務めたのは石井映美氏(早稲田大学保健センター 常勤精神科医)で、大学のメンタルヘルス教育における最前線の立場から、自殺の危険のある学生への対応(教職員のゲートキーパー対応)を中心に、より実践的な自殺予防の知識やスキルを紹介しました。
「大学生の自殺を防ぐ―教職員にできること―」と題した約45分の講演で石井氏は、日本の自殺の概況や、大学生がメンタルヘルスの問題を抱えやすい点について、具体的なデータを用いて説明しました。
続いて、いかに【学生の変化】に気づき対応するかについて、また、対応する職員自身が一人で抱え込まないことの大切さについて、事例を交えて解説しました。最後に、学生を支える立場にある受講者へのエールとして、時には辛い思いをすることもある点に触れ、それでも尊いいのちを支えていくことの大切さを語りました。
アンケート結果
受講後のアンケート(回答者数:1,198名)では、【全体としての満足度】については、99%の方が「とても満足している」または「満足している」と回答し、大変好評でした。
【研修の分かりやすさ】や、【研修の内容が業務に役立ちそうか】についても、99%の方が「とても分かりやすかった」または「分かりやすかった」、「とても役立ちそうである」または「役立ちそうである」と回答しました。さらに、「またこのような研修の機会があれば参加したい」と答えた方は、97%に上りました。
JSCPでは、今後もこうした研修を年1回程度、継続的に開催し、大学における自殺対策の推進を支援していきます。令和6年度の開催については、研修の予定が決まり次第、JSCPのホームページやニュースレター等でご案内する予定です。
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