啓発・提言等

自殺報道ガイドラインを踏まえた報道の呼びかけ(著名人の自殺に可能性に触れる報道について 12/19)

2021年12月19日

著名人の自殺及びその可能性に触れる報道について、注意喚起を行いました

12月18日、女優の神田沙也加さんが逝去され、死因が自殺である可能性があるとの報道がなされています。著名人の自殺に関する報道は、その報じ方によっては、著名人をロールモデルと考えている人(とりわけ子どもや若者、自殺念慮を抱えている人に強い影響を与え、「模倣自殺」や「後追い自殺」を誘発しかねません。

ご承知の関係者の方も多いと思いますが、昨年は11年ぶりに自殺者数が前年比で増加しました。
いのち支える自殺対策推進センター(JSCP)が日次データで分析したところ、7月19日と9月27日から10日間程度、自殺者数が急増していることが明らかになりました。
いずれも、著名人の自殺と自殺報道が強く影響しているとみられ、自殺報道は極めて慎重にしていただく必要があります。
以下は、JSCPの分析結果の要旨です。

■昨年の芸能人の自殺報道(2件)の影響について、JSCPの分析から分かったこと

  1. 自殺日を含めた10日間で、約200人が女性俳優の自殺・自殺報道の影響を受けて亡くなった可能性がある
  2. 自殺者数を曜日別にみると、月曜日はとりわけ自殺リスクが高い
  3. 自殺者数は報道量だけでなく、その後SNSでどれだけ拡散したか等が複合的に影響している

参考資料: JSCP主催「第1回 自殺報道のあり方を考える勉強会」実施レポート (2021年6月開催)

それを踏まえ、12月19日にJSCPは、厚生労働省と連名で、メディア各社にWHO『自殺報道ガイドライン』を踏まえた報道の徹底を呼びかけました。

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