研修・会議
【開催レポート】令和6年度 地域自殺対策推進センターブロック会議
2024年10月31日
JSCPは毎年度、各都道府県・政令指定都市に設置されている地域自殺対策推進センター(以下、「地域センター」)を対象に、全国を6ブロック(北海道・東北、関東、中部・北陸、近畿、中国・四国、九州・沖縄)に分けて、ブロック会議を開催しています。地域センターは、自殺対策を地域づくりとして総合的に推進する役割を担う機関で、自殺対策の「エリアマネージャー」として管内市区町村の地域自殺対策推進計画にかかわる支援などを行っています。
この会議では、地域センターが、管内の市区町村など地域の支援者を支援する際に直面する課題や具体的な取り組みの情報などを共有し、意見交換を行っています。毎年度秋頃に開催しているものですが、今年度は2024年8月28日から10月15日にかけて、コロナ禍以降初めての対面集合形式で実施しました。
地域センターの職員には、対人支援の専門職も事務職もいますし、自殺対策にかかわってきた経験も様々です。そのような専門性などが異なる職員同士が交流することで、新たな視点や気づきが生まれ、今後の取り組みに活かせるよう、今年度のブロック会議では複数人のグループに分かれてワークショップを実施。具体的な場面を設定し、地域センターが管内の市区町村など地域の支援者が抱える課題を把握したうえで、支援者に対して提供すべき支援の内容や、そのために改善が必要な既存の取り組み、連携すべき内外の機関などを検討しました。
会議終了後のアンケートでは、「ワークショップを通じて他自治体の職員と話し合うことができ、それぞれの自治体が取り組んでいることや、自分たちにない着眼点を知ることができた」、「オンライン会議とは違い、気軽に他自治体の状況を聞くことができ非常に勉強になった」、「問題が複雑多様な事例について、問題の整理の仕方から具体的な支援へという一連の流れをグループメンバーと考えることができた。また地域センターとして現場支援の実際をふまえた上で何ができるのかを考えることができ、今後の業務の参考になった」などの意見が寄せられています。
一方で、「各自治体で取り組んでいる事業の内容や、悩んでいること、考えていることについて、もっと具体的に情報交換したかった」、「グループワークは多くの方と知り合えるよう、途中でグループ変更するなど、多くの交流ができるようにしてほしい」などの意見もありました。
JSCPではこうした意見などを踏まえ、次年度以降の会議の企画・運営に反映しながら、地域における自殺対策の推進を支援していきます。
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